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新年のご挨拶

在マレーシア日本国大使館 
特命全権大使 髙橋 克彦 

 新年 明けましておめでとうございます。

 会員の皆さま方におかれましては、お健やかに新たな年の初めをお迎えになられたこととお慶び申し上げます。ここマレーシアにて、常夏の太陽のもと、暖かく明るいお正月をお祝いできますことを嬉しく思います。 


 昨年11月25日にマレーシアへ赴任致しました。マレーシアには出張や観光旅行で訪れたことがありますが、クアラルンプールを代表とする近代的な都市と、熱帯雨林がもたらす豊かな大自然、多くの文化や民族、たくさんの魅力を持つマレーシアに住み、勤務できることを妻共々喜んでおります。 

 日本とマレーシアの両国は、1957年の国交樹立以来、一貫して強い友好の絆で結ばれ、現在では戦略的パートナーとして、政治、安全保障、経済・医療、文化・教育など様々な分野での協力が発展しています。また約1,500社を数える日系企業が積極的にマレーシアに投資するなど、確固たる経済関係が構築されています。 

 この両国民の緊密な関係の基礎には、長年にわたる人々の交流がありますが、とりわけ1982年から始まった東方政策は大きな役割を果たしたと言えます。これまでに2万6千人のマレーシア人が東方政策の下で日本へ留学、あるいは日本で研修を受け、マレーシアに帰国した後、両国の架け橋として相互理解と友好促進に大きく貢献しています。東方政策が40周年を迎える今年は、一年を通じて様々な記念行事が行われる予定であり、当館としても全館体制でサポートしていく所存です。 

 一昨年、昨年は、世界が新型コロナウィルス感染症の流行という未曾有の事態に直面しました。当地在留邦人の皆様には、一時帰国され、その後も住み慣れたマレーシアへ戻ることができていない方も少なからずいらっしゃると承知しております。
 クアラルンプール日本人会におかれましても、毎年多くの地元マレーシア市民に愛され、その交流の場でもあった「盆踊り大会」は2年続けて中止とせざるを得ず、「チャリティバザー」も縮小しての開催を余儀なくされ、また、クラブハウスも通常開放できず、会員同士の交流にも制限がかかる等、種々困難に直面されてきたことと承知します。
 昨年末には少しずつですが活動制限が緩和され、会員の活動も再開されていると聞いておりますので、またかつてのように、会員相互だけでなく地元市民との活発な交流が戻る日を心から願っております。  

 本年も日本大使館は、皆様のご協力を賜り、在留邦人への情報発信等支援の充実や日本とマレーシアのさらなる関係強化・深化に向けて邁進していきたいと考えております。
 年初に当たり、日本人会会員の皆様をはじめマレーシア在留の全邦人の皆様のご健勝を心からお祈りします。

 

 
 

今月の写真
<マレートラ>

 


写真は、ランカウイのホテル内レストランに鎮座するマレートラ(マレー語でハリマオ)のオブジェ。レストランに猿や猫が入って来ないように睨みをきかせ、しっかりお役目を果たしている。
アジアの野生動物の頂点に立つトラは世界的に9つの亜種があり、マレー半島に生息するマレートラはそのうちの1つ。2010年野生生物保護法に基づき保護されている希少種で、マレートラ生息地の約75%の区画(タマンネガラなど)で近年実施された調査では、個体確認数は200頭未満だったとのこと。
このマレートラ、マレーシアの国獣として、国章から王宮の紋章、メイバンクのロゴなど、あらゆるところに登場する。サッカー代表チーム、オリンピック選手団のユニフォームなどもトラの縞模様を配したデザインだ。そんなマレーシアの象徴ともいえるマレートラが、生息する環境を含め適切に保護されていくことを切に願う。

さて2022年の干支は「壬寅(みずのえとら)」。寅年には5つの干支があり、同じ寅年でもそれぞれ特色があるとされる。

  • 甲寅(きのえとら):猛虎(勢いがよいトラ) 1974年
  • 丙寅(ひのえとら):寝虎(寝ているトラ) 1986年
  • 戊寅(つちのえとら):暴虎(暴れん坊のトラ) 1938年/1998年
  • 庚寅(かのえとら):騎虎(千里を走るトラ) 1950年/2010年
  • 壬寅(みずのえとら):母虎(優しいトラ) 1962年/2022年

「虎の子」ということわざがあるように、母虎は我が子をとても大事に育てる動物で、2年程かけてじっくり子育てをするという。壬寅の今年は、母虎のような母性や優しさを大切にしていくことで開運できそうな気がする。

 
 
 
12月12日(日)、今回49回目となる「日本人会チャリティバザー2021」が、着任されたばかりの髙橋大使ご夫妻ご臨席のもと、滞りなく開催されました。コロナ禍による制限により、前回に引き続いて日本人会会館での開催となりましたが、ご来場いただいた皆様にもスムーズな運営にご協力いただき、会場は談笑を楽しまれる方々、お買い物を楽しむ子供達、日本の文化を楽しむローカル会員の方々で大いに賑わい、大変有意義な一日となったことと思います。今回の第49回日本人会チャリティバザーが大盛況のうちに終了できましたこと、バザー実行委員会、かとれあ会一同安堵いたすとともに、大変ありがたく思っております。
今回、寄付や協賛品をご提供いただきました企業・団体・個人の皆様、当日ご来場いただきました会員の皆様及びそのご友人の皆様、そしてご支援くださったすべての皆様に厚く御礼申し上げますとともに、来年度の記念すべき「第50回日本人会チャリティバザー2022」に栄えあるバトンを無事に繋ぐことが出来ましたことに感謝致しております。

オープニングセレモニーでのテープカット

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

左から、JCKL慈善基金管財人Dato’ Zulkifli、髙橋大使ご夫妻、JCKL慈善基金Dato Rahim会長、管財人Captain Razak、岡部JCKL会長、小沢バザー実行委員長

当日ボランティアの皆さん

かとれあ会からお礼

今年度もコロナ禍でバザー開催が危ぶまれるなか、盛況のうちにチャリティバザーを終えることができました。これもひとえに、JCKL慈善基金管財人会の皆様、日本人会会長はじめ理事の皆様のご尽力のおかげです。心から感謝申し上げます。ご協賛品、ご寄付を頂いた企業、個人の皆様、そして当日バザー会場にご来場いただいた会員の皆様、ご支援ご協力ありがとうございました。
伝統ある日本人会チャリティバザーは、来年度50回目を迎えます。日本人会婦人部かとれあ会は、マレーシアの恵まれない子供たち、知的障害者職業訓練施設や福祉施設の支援に微力ながら尽力いたします。今後ともご支援ご協力の程よろしくお願い申し上げます。

かとれあ会 ペリング祐子

  第49回 日本人会チャリティバザー2021 支援企業・機関と寄付者
49th Japan Charity Bazaar 2021 List of Donors
                 Thank you very much for your kind donation!   
こちら HERE  をご覧ください

 

バザーに先立ち「かとれあKiosk」を開催しました
今回のチャリティバザーに先立ち、11月には「かとれあKiosk」を3回開催しました。またチャリティバザー後には「アフターバザー」を3日間開催し、会館を訪れる多くの方にご来場いただき大きな成果をあげることができました。
誠にありがとうございました。

 

2020年度寄付先福祉施設の訪問レポート
2020年度チャリティバザーの収益金RM75,000.00は、マレーシア国内10個所の福祉施設及び団体に寄付いたしました。今年度もかとれあ会役員が寄付先福祉施設を訪問し、寄付金が有効に活用されているかどうか確認して参りましたので、そのうち6施設をご報告いたします。
 

POBP Dayspring Selangor Klang
デイスプリング クラン障がい児訓練センター

 

1988年ダウン症児、自閉症児の学習と職業訓練の為に設立されたデイケアセンター。
 

 


【日本人会からの寄付金の使途】

☆2018年  RM12,600
 大型貯水タンク/排水溝、床修理代

☆2019年  RM6,620
 物置室の修理代/トイレ修理代

☆2020年  RM6,507.60
 1年間の食料代/洗剤代

http://www.dayspringtc.com

Persatuan Kanak-Kanak Istimewa Ampang Selangor
アンパン知的障がい児デイケアセンター

 

1999年に障がい児の生活訓練センター及び保護職業センターとして設立。主にダウン症児、自閉症児が通う。
 

 


【日本人会からの寄付金の使途】

☆2018年  RM10,700
 木製の椅子12脚、クラスのつい立1枚
 リハビリテーションステッパー1台
☆2019年  RM8,000
 貯水槽と送水ポンプ電動機セット1台    
☆2020年  RM3,529.70
 紫外線空気清浄機7台、紫外線滅菌ボックス2個
 施設名看板代、緊急出口用ライト

 https://scsoa.org.my/website/contact_us.html
 

Montfort Boys Town
モンフォート・ボーイズ職業訓練校

 

1959年にデンマークやフランス等のカトリック牧師4人が設立した職業訓練校。
貧困家庭や片親家庭、孤児たちの自立支援が目的
2002年から女子も受け入れ、2年間の全寮制。
 

 


【日本人会からの寄付金の使途】
☆2018年 RM13,990
 職業訓練教材の溶接機2台
☆2019年 RM15,000
 学習・生活のスポンサーシップ (生徒1名を1年間)
☆2020年 RM15,000
 学習・生活のスポンサーシップ (生徒1名を1年間)
 

https://www.montfort.org.my/
 

The Pure Life Society
清心社孤児院
 

1952年にNGOとしてスタートしたKLで初めての孤児院。設立当初は孤児を育てていたが、現在は孤児より家庭環境の悪化による保護が多くなっている。なるべく子供と一緒に暮らせるように母親も院に同居させ外部に住む家族にも経済的援助をしている。
 

 


【日本人会からの寄付金の使途】

☆2018年 RM9,168
 コンピューターフルセット3台
☆2019年 RM7,614
 大型テレビ75“ LED1台 
☆2020年 RM4,999
 子供の寮のマットレス37枚

 

https://www.purelifesociety.org.my/

United Voice
ユナイテッドボイス学習障がい者自己啓発協会

 

2000年にDignity Serviceの組織の一部としてスタート、2005年Dignity Serviceから独立。
ダウン症、自閉症、ADHD、学習障がいの人々の自立を目指し職業訓練や広報活動、偏見をなくすための啓発活動等を行っている。
 

 


【日本人会からの寄付金の使途】

☆2018年 RM8,500
 多機能コピー機1台
☆2019年 RM7,869
 高温プレス印刷機1台
☆2020年 RM7,400
 コーヒーメーカー1台
 

https://www.unitedvoice.com.my/
 

Spastic Children Association Selangor & FT
PJスパスティックチルドレンズセンター

 

1960年に設立されたマレーシアで最も歴史のあるNGO。
脳性まひの子供の教育、リハビリテーションに専念している施設。
 

 


【日本人会からの寄付金の使途】

☆2018年 RM3,582.85
 1年間の手芸材料費
☆2019年 RM17,780
 多目的ホールのエアコン
☆2020年 RM4,999
 1年間の洗剤や日用品
 

https://scasft.org/
 


 


かとれあ会<役員リレーコラム>


新年あけましておめでとうございます。
今年も婦人部かとれあ会の活動へのご理解、ご協力を宜しくお願い申し上げます。

新年最初のコラムは、副会長の清家さんです。清家さんは、地区バザー委員(現バザーサポーター)を3回経験されています。彼女の手にかかれば作れない物は無いのではないかと思うほど、毎回様々な作品を製作されています。今回のチャリティバザーでも数多くの作品を出品されました。もしかしたら清家さんの作品が皆様のお手元にあるかもしれませんね。


『私とバザー』

清家利沙

私とバザーの関わりは2016年、来馬した時から始まりました。最初の年と2年目は、地区での作品製作に参加。3年目は手芸品製作と会場でのお手伝い。4年目、5年目は地区バザー委員(現バザーサポーター)として、製作、販売。 毎年、バザー前になると我が家のリビングは手芸の材料で占領されています。楽しく作れて、自分も欲しい物は何かと考え、しめ縄作りを始めて早4年。今回はバティックフラワーを使い、和とマレーシアを融合させ今までとは違う作品が出来上がりました。6年目の今年はバザーサポーターの一員、兼かとれあ会役員バザー担当としてバザーの運営にも関わらせていただきました。
来馬当初は、バザーの存在も知らず、最初の年はお客さんとして、ただお買い物を楽しんでいました。バザーへの関わりが深くなっていくにつれて、たくさんの方々が協力してくださっていること、その収益金が、マレーシアの福祉施設の方々の役に立っていることを知りました。
バザーを開催するに当たっての作業は想像以上に多く大変でした。たくさんいただいた協賛品のタグ付けに嬉しい悲鳴を上げたり、役員みんなで密にならないレイアウトや、購買意欲が湧くようなポスターを考えたり、抜群のチームワークで楽しく作業できました。ようやく今回のバザーを無事に終えることができ、安堵しています。
バザー担当役員として一緒に頑張ってくださったチームの方々(協賛品、寄付金をお寄せくださった皆様、手芸品を無償で製作寄付してくださった皆様、素敵なポスターデザインをしてくださった平賀様、理事、事務局、バザーサポーターの皆様、かとれあ会役員)にこの場をお借りして心より感謝申し上げます。 関わってくださったすべての方々、ありがとうございました。




 


学用品リサイクルKiosk開催

 

おうちで眠っている不用な学用品をお譲りください!

サイズアウトした靴・上靴・体操服・スクールポロシャツ・ノート(未使用)・文具・探検バッグ・算数セット・粘土板・裁縫セットetc..
回収させて頂いたリサイクル品は、JCKLかとれあリサイクルKioskで販売、売り上げは福祉施設へ寄付されます。

学用品リサイクル回収

  • 期間:2021年12月15日~2022年2月15日
  • 場所:日本人会かとれあ室前
    リサイクル品Drop Boxにて回収
    詳しくはこちらをご参照ください
  • 問い合わせ先:かとれあ会
    cattleya2021japan@gmail.com

学用品リサイクルKiosk開催予定日:2022年2月19日(土) ・20日(日)

 


かとれあ会役員選挙管理委員募集


かとれあ会選挙細則に従い、2022年度役員選挙を実施するために選挙管理委員会を設置いたします。
つきましては、選挙管理委員2名を会員の中から募ります。(役員の選挙に関する細則第1条2. をご参照ください)
選挙管理委員を希望される方は、選挙管理委員届出⽤紙に必要事項をご記入の上、2022年1月18 日(火)までに日本人会事務局へご提出ください。届出用紙は、1月4日からホームページ「お知らせ欄」よりダウンロードいただけます。
送付先Eメールアドレス︓sharon@jckl.org.my

尚、希望者多数の場合には、お集まりいただき、話し合いの上決定させていただきます。

 

 

 

JICAだより
<30周年を迎えた南南協力・第三国研修の取組み>

                       JICAマレーシア事務所 江川善二郎

♦はじめに

 2022年は日・マレーシア外交関係開設65周年及び東方政策40周年であることはマレーシア在住の皆様であればよくご存じかと思いますが、今年30周年を迎えた南南協力・第三国研修についてはおそらく大多数の方が初めて聞く単語ではないでしょうか。JICAは1992年からマレーシア政府機関と合同で第三国研修という開発経験やノウハウ等の技術移転を目的とした研修を行っており、私は2021年4月から本活動に取組んでいます。本稿では、南南協力の概念とマレーシアにおける第三国研修の概要に関してご紹介させて頂きます。

♦南南協力とは

 ある特定の分野で開発の進んだ開発途上国が別の途上国の開発を支援する協力を南南協力と言います。国際協力というと、先進国から途上国を支援するイメージが強いかと思いますが、南南協力は途上国同士が助け合う協力となります。一般的に途上国の多くが南半球に、先進国が北半球にあるため、途上国(南)と先進国(北)の経済的格差から生じる問題を南北問題と呼びますが、この呼び方に倣い、途上国(南)同士の協力であることから南南協力と呼ばれています。なお、先進国(北)が技術や資金、経験などを補うためにこの協力に参加する場合、北・南・南の関係となることから三角協力とも呼ばれます。

 南南協力は持続可能な開発目標(SDGs)の目標17(パートナーシップで目標を達成しよう)においても重要な手段として明記されており、JICA等の国際援助機関によって世界中で行われています。JICAの南南協力分野は、(1)第三国研修と(2)第三国専門家派遣の主に2つの取組みを行っています。以下の図に示す通り、第三国研修(TCTP)は、複数の国を対象とした集団型研修、一つの国を対象とした国別型研修があり、どちらの研修も開発の進んだマレーシア等の第三国に途上国の研修員を招き、開発経験やノウハウ等の技術移転の支援を行うものです。第三国専門家派遣(TCE)は、名前通り第三国の専門家を途上国に派遣するプログラムとなります。なお、JICAは日本の「顔の見える開発協力」を推進しているため、第三国研修では日本人講師による講義も研修の一部に含まれています。

 

<図1 南南・三角協力の流れ>

 

<図2 第三国研修(左)及び専門家派遣(右)のイメージ図>


♦マレーシアの第三国研修

 マレーシア政府は、1980年にマレーシア技術協力プログラム(MTCP)を発足させて以来、144カ国へ支援するなど世界有数の南南協力実施国となっています。JICAは1992年からマレーシア政府と合同で第三国研修 (MTCP-TCTP) を実施しており、その多くは日本がマレーシアを支援してきた資金協力や技術協力の経験をベースとしています。例えば、日本が1982年から支援して完成した職業訓練指導員・上級技能訓練センター(CIAST)では、1980年代から現在に至るまで継続して第三国研修を実施しています。職業訓練分野以外にも、労働安全、貿易、金融、教育、中小企業支援、農業等、様々な分野で第三国研修が行われています。対象国はASEAN加盟諸国(主にカンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム)、アフリカ諸国、イスラム諸国(主にパレスチナ)です。2020年度はコロナ禍のため残念ながら第三国研修を実施できませんでしたが、2021年度はオンラインにて以下の8案件を実施しています。

 

<表1 2021年度第三国研修一覧>

No 研修名 研修実施機関 対象国・地域
1 税務行政 マレーシア税務学校 アジア
2 アフリカ諸国向け中小企業振興 中小企業公社 アフリカ
3 アフリカ諸国向けKAIZENを通じた生産性・競争力強化 マレーシア生産性公社 アフリカ
4 アフリカ諸国向け投資促進 マレーシア投資開発庁 アフリカ 
5 職業・産業人材育成教育能力強化 職業訓練指導員・上級技能訓練センター アジア
6 理数科における学習向上のための科学・技術・工学・数学(STEM) 教育 東南アジア教育大臣機関理数科教育地域センター アフリカ   
7 アジア諸国向け労働安全衛生管理 マレーシア労働安全衛生局 アジア
8 人工授精による反芻動物の遺伝的改善 マレーシア農業開発研究所 パレスチナ

 

JICAシニア海外ボランティアの講義

コンファレンスに参加する研修員

日本の国税庁職員の講義

民間企業での演習

♦最後に

 冒頭に記載させて頂いた通り、今年は日・マレーシア外交関係開設65周年、東方政策40周年、そしてマレーシア政府機関とJICAが共同で実施している第三国研修も30周年を迎える記念すべき年となります。日本とマレーシアの関係が良好であるからこそ、第三国研修を継続して実施出来ているのは間違いありません。この関係をさらに発展させ、途上国の人々の利益に繋がるように今後も南南協力・第三国研修に取組んでいきます。

 

 
今月のローカル食材​
<マレーシアのハーブを食べよう①ナシウラム>
 


マレーシアは常夏なのに実に色々な種類のハーブが売られている。日本で見かけないものも多く、どんな味? クセが強い?どの様に食べたら美味しい?と分からないことだらけで、手に取ることも少ないのではないだろうか。
当地のマレー系の方はハーブをよくメニューに取り入れており、有名なもので「ナシウラム」がある。刻んだ5-6種類のハーブを炊いたご飯に混ぜたもので、サンバルソース、焼き魚をほぐした身、ココナツフレークなどを混ぜ合わせていただくマレー料理だ。今回は、その中でも食べやすい2種類のハーブを使ってナシウラムに挑戦する(今回は雑穀を使用)。普段のサラダに混ぜて食べるのも美味しいのだけど、マレーシア風に刻んでご飯に混ぜて食べる調理法を真似てみよう。
それぞれのハーブが持つ効能は素晴らしく、それを更に栄養価の高い雑穀に混ぜることで、必須栄養素をほぼ摂取出来るという嬉しい一品だ。日々の献立ルーティンに取り入れてみてはいかがだろう。

 

ULAM RAJA (マレー語)
名の通りULAM=植物(茎 葉 花など植物の一部という定義)のRAJA=王様で、とても高貴な味がする。コショウの様な香りとも言われるが、私には青いマンゴーの様なフルーティな香りが感じられとても美味しい。抗酸化作用が強いため糖尿病患者に良いらしく、骨強化の作用もあるそうだ。

SELOM(マレー語)=セリ
日本人に馴染みのあるセリ。軽い酸味とレモンのような味が感じられるハーブ。各種ビタミンの他に、鉄分やアスコルビン酸も含まれている。解熱、利尿効果、強力な抗酸化作用などがあり、免疫システムブースターともいえる。

*材料 1人分
  • 炊いた雑穀 茶碗一杯強
     (キビ、キヌア、蕎麦など)
  • ULAM RAJAとSELOM 適量
    (葉だけ使用)
  • グレープシードオイル* 大さじ1
  • りんご酢 大さじ1
  • 黄色ドライレーズン 大さじ1
    (黄色のは酸味が強く甘みが少ない)
  • カシューナッツ 5粒
    粗みじん切り (他のナッツでも可)

*オリーブオイルでも良いが、ハーブの香りをより楽しむ為にはマイルドな香りのオイルが好ましい

*作り方

ここでは「キビ、キヌア、蕎麦」の3種が混ざったミックス(写真)を使用。お好みでアレンジ可。

炊飯器で、日本米の倍量の水加減で普通炊きする。

炊きあがった雑穀ライス
 ​​

粗みじん切りにしたハーブにグレープシードオイル、塩、りんご酢を加えよく混ぜる。

しんなりさせたハーブを粗熱が取れた雑穀ライスに合わせる。

レーズン、カシューナッツも入れ、ざっくり混ぜる。

簡単、ヘルシーな「ナシウラム」の出来上がり。

 

*このシリーズで紹介して欲しい食材や調味料・スパイス等あれば、事務局までお寄せください。office@jckl.org.my
 

 


今月の漢方
<男は8の倍数、女は7の倍数>

 


国際中医薬膳師/中医実習生 坪井良和

「男女七歳にして席を同じうせず」というのは中国の古典『礼記』にある言葉だが、これは「7歳にもなると、子供とはいっても男女の性別の差が現れてくるので、密な身体的接触は避けるべきである」という意味だとされている。中医学の経典ともいわれる『黄帝内経』に「女性は七の倍数、男性は八の倍数の年齢を節目の歳として体に変化が現れる」と記述があるのにも通じる。​​


 


もちろん個人差もあり、あくまでも目安なのだが、男女性ホルモンの分泌曲線とも重なるし、生活様式や習慣の変化を考えても、ヒトのライフサイクルは古代からほぼこの通りになっているのには驚かされる。
この体の変化を起こしているのは「腎気」。腎気が五臓六腑を動かし、調整し、機能を保つ原動力となっている。その腎気をいかに養生して健康で長生きするか。それにはまず自分に合った養生方法を知ることが大事で、東洋医学の陰陽学説や五行学説に基づく体質診断がその判断の基準になる。冷えが強いのか、それとも反対にのぼせやすいのか。雨が降ると体調が悪くなったり、季節の変わり目がつらい。緊張に弱い、なども体質を知るための大切な指標になる。体調が悪くて医者にかかるとき、とくに東洋医学の医師にかかるときには、ぜひ自分の日頃の体調も伝えよう。同じ風邪でも、体質が違うとその症状の出方も、病気の過程も異なる。
症状に対処して不快症状を迅速に止める現代医学と、不快症状の発生の元を探して全体の不調を整える伝統医学。双方いいとこ取りをして新しい一年を健康に楽しく過ごしていこう。 ​

 

 

 

 

 

  今月のおうちdeエクササイズ  


当会の「呼吸法&体幹ゆるトレ同好会」NICO先生に、自宅で実践できる室内運動をご紹介いただく。

NICO先生からのメッセージheart 
皆さま明けましておめでとうございます。2022年の始まりですね。明るい未来と皆様の健康とご多幸を心より願いながら今年を皆様と一緒にエクササイズとストレッチと共に始めていきたいと存じます!
今回はその場でのジャンプを含めた内容です。もしもお住まいのお家の床がとても硬い際は室内用のスポーツシューズや滑り止め付きの靴下を着用なさる事をおススメ致します。
それではこの1年が笑顔で輝くような一年となりますように・・・。 wink

 

①00:15~ 腕回し 仰向けでの鉄板エクササイズ(体幹・腰・ヒップ・腕の筋力強化)
②02:34~ 腕回し左右(胸筋・肩甲骨周りのストレッチ)
③03:14~ お相撲さんのねじりストレッチ(内腿・ウエスト・肋骨の間のストレッチ)
④04:47~ バンザイジャンプ(有酸素運動)~その場歩き
⑤07:03~ かかとのノックエクササイズ(内腿・体幹・腕の筋力向上)
⑥10:41~ かかと同士を合わせた状態でのライズアップ(ふくらはぎ・足の裏・ヒップの筋力アップ)
⑦16:03~ 体幹強化&上半身すっきりストレッチ

安全&効果的におこなって頂く為に、最初から通して実践することをお勧めします。

 
 


第27回 新年会のご案内 (会員限定)


開催予定日時:2022年1月8日(土) 午前11時~午後3時
場所:KL日本人会会館


令和四年の新年会は、感染症対策のため規模を縮小し開催する予定です。
入場はワクチン接種が完了している会員に限定し、18歳以下のお子様を同伴される場合は保護者のご責任のもとで入場いただきます。
今年は、鏡開き、部・同好会による展示・パフォーマンス、子どもたちが楽しめるヨーヨー釣りや射的、餅つき体験などを企画しているほか、先着500名様にはお土産もご用意しております。
詳細はこちらをご覧ください。
しかしながら、コロナ感染症の拡大や規制強化など先を見通せない状況が続いており、急遽プログラムの変更または中止とせざるを得ない場合がございますのでご了承ください。
会員の皆様には後日メールでご案内いたします。

新年会実行委員会

 

 

えっ!マレーシア
<駐在員が住みやすい海外都市ランキングでKLが首位に!>

 

ドイツの調査会社インターネーションズが先般発表した駐在員が住みやすい・働きやすい海外都市ランキング「Expat City Ranking 2021)」で、世界各国の57都市中、KLが首位に輝いた。
インターネーションズは、世界420都市に住む400万人のメンバーを有する世界最大規模の海外在住者向けプラットフォームで、同ランキングは各国で働く海外駐在員約12,000人を対象に調査したもの。

調査では、以下の4項目を駐在員の満足度で評価している。

  • 生活の質 (健康的な環境やインターネットインフラ等)
  • 適応の容易さ (言語の壁や現地の人々の親しみやすさ等)
  • 個人収支 (医療保険コスト等)
  • 海外勤務 (地域経済や雇用の安定性等)

KLは、ほぼすべての評価要素がトップ10にランクインし、「言語に関する障壁」「フレンドリーさ」「住宅の満足度」などが高く評価された一方、「キャリア」「都市環境」「交通手段」などは低くとどまる結果となった。

様々な観点から評価する「駐在員ランキング」は他企業からも複数発表されているが、この度の調査でKLの海外駐在員に高く評価されたことは大変喜ばしいことだ。

 
JCKLニュースレター
【編集委員】
  • 柳井教男(編集長)
  • 川村延義(副編集長)
  • 熊谷敦子(副編集長)
  • 澤村文江(編集委員)
  • 水田加代子(編集委員)
  • 森真由美(編集委員)
  • 矢内理砂子(編集委員)
  • 安松英子(かとれあ会)
  • 井谷百合子(かとれあ会)

*掲載の内容は変更が生じる場合があります。
ご意見やご感想は事務局ニュースレター担当までお願いします。

office@jckl.org.my