デジタル版
JCKLニュースレター
タイムリー且つ皆様のお役に立つ情報発信を心掛け、毎月初旬にお届けいたします。
髙橋克彦大使からの新年のご挨拶
新年 明けましておめでとうございます。
会員の皆さま方におかれましては、お健やかに新たな年の初めをお迎えになられたこととお慶び申し上げます。ここマレーシアにて、常夏の太陽のもと、暖かく明るいお正月をお祝いできますことを嬉しく思います。
昨年のマレーシアは、新型コロナウィルス・オミクロン株の流行により2~3月は厳しい感染状況を迎えていましたが、その後は速やかに落ち着き、4月の入国規制の大幅な緩和を皮切りに入国・行動制限が徐々に緩和され、9月には室内を含むマスク着用義務も撤廃されるなど、街中には次第に以前の活気が戻ってきたと感じるようになりました。
それにともない一時帰国されていた邦人の皆様も徐々に当地に戻り、さらに新たな駐在の方々の赴任や観光等による訪問も増え、当地の邦人社会もだんだんと以前の状態に戻りつつあるように思います。
また10月からは、マレーシア国民に対する査証免除措置の適用が再開し、観光等の目的での訪日が可能となり、以前のように沢山のマレーシア国民が日本各地を訪問する等、近く日本、マレーシア両国民の活発な人の往来が戻ってくれることを大いに期待しているところです。
昨年は、マレーシア政府が1982年に東方政策を開始してから40周年の節目にあたることから、日馬両政府で40周年記念イベントの募集をしたところ、当館が事業認定をしたものだけでも180件を超えるイベントが行われました。これらのイベントは日本とマレーシアのこれまでの長年の友好関係に光を当てたばかりでなく、時代の変化と現在の国際情勢を踏まえて、日本とマレーシアの関係を今後どのように発展させていくかを議論する好機にもなりました。日本大使館としては、昨年の東方政策40周年に引き続き、本年の日ASEAN友好協力50周年に向けてマレーシアとの関係をさらに強化していきたいと思います。
また、昨年は、マレーシア総選挙が行われ、アンワル首相率いる新政権が誕生いたしました。近年のマレーシア国内の政局は不安定な状態が続いておりましたが、日本企業の当地進出の観点からも、ビジネスに必要不可欠な政治の安定が当地にもたらされることを強く願っています。
クアラルンプール日本人会におかれましても、7月には「盆踊り大会」を3年振りに開催し、楽しみにしていた多くの地元マレーシア市民も集まり5万人を超える来場者で大盛況に行われました。また、11月にこれも大変好評であった「チャリティバザー」を人数制限なしで開催、記念となる50回目の開催は大成功を収めることが出来ました。
クラブハウスもほぼ通常開放となって、各種講座や部同好会など以前同様の会員の活動が再開し、またボランティア活動などの地元市民との交流も戻りつつあることを大変喜ばしく思います。
本年も日本大使館は、皆様のご協力を賜り、在留邦人への情報発信等支援の充実や日本とマレーシアのさらなる関係強化・深化に向けて邁進していきたいと考えております。
年初に当たり、日本人会会員の皆様をはじめマレーシア在留の全邦人の皆様のご健勝を心からお祈りします。
令和五年元旦
駐マレーシア日本国特命全権大使
髙橋克彦
ちょっと違うからおもしろい!
日本の正月とマレーシアの旧正月
多民族国家のマレーシアは国民の約25%が華人で、この時期になると街が赤く染まり活気づく。旧正月は国民の休日にもなっており、在馬邦人の皆さんには異文化を体験いただける期間となることだろう。
マレーシアの旧正月は日本の正月祝いに通ずる点があるものの、華人ならではの慣習も多く、この機会に日本との違いを見てみよう。
日本の正月 マレーシアの旧正月
日本の正月は門松やしめ縄等の正月飾りで厳かな雰囲気に包まれる
中国正月は赤を中心とした明るい装飾で運気を呼び寄せる
正月の準備
あわただしい年の瀬
師走は忘年会などの行事が続くうえ、お歳暮や年賀状、お節の準備などで大忙し。大掃除で家を清め、正月飾りをして年神様を迎える。
店先は赤い商品で埋め尽くされる
年始には親戚中を訪問するので、どの家庭も贈り物や茶菓子を大量に買い込む。また、新年には新しいものを身に着ける習慣があるので衣服も新調。
モールのビッグセールが購買意欲を一層高め、商品が飛ぶように売れる時期。(写真は旧正月に欠かせないミカンの売り場)
縁起物の料理で年越し
蕎麦で年越し
運気を上げる蕎麦は手軽に作れて忙しい大晦日の食事にぴったり。食べる時間帯に決まりはなく、年始に食べる地域もあるそう。
豪華な晩餐で年越し
華人にとって重要な意味を持つ旧正月前夜の晩餐。Reunion Dinner と呼ばれ、夫側の家族が集まり食卓を囲む。一年のうちで最も豪勢な食事会といえ、一年の無事を感謝しながら締めくくる。
年越しのカウントダウン
除夜の鐘
人間の108の煩悩を取り除くとされる除夜の鐘。深夜0時を挟んで各地のお寺の釣り鐘が108回厳かに響き渡る。来る年の安寧を静かに祈り、自然と内省的になる。
爆竹・花火で邪気を払う
打ち上げ花火と爆竹の連打で始まる派手で賑やかな年越し。あの破裂音と閃光が邪気や厄を追い払い福を招くとされるので、とにかく激しく鳴らしまくり、静寂とは無縁の年越し。
新年の儀式
盃を交わすお屠蘇
正月料理に箸をつける前に行う儀式と言えばお屠蘇。飲む前に「一人これ飲めば一家苦しみなく……」と唱え家族の無病息災を祈る。
まぜまぜ料理「イーサン」
食べる前の儀式が重要なイーサン(魚生)。テーブルを囲む全員が一斉にイーサンを箸で高く持ち上げ、豪快に混ぜながら願い事を唱える。マレーシアとシンガポールだけにある祝い膳で、刺身サラダのような一品。
(写真 : 円卓中央がイーサン)
縁起物の正月料理
お節料理
お重に詰めて華やかに。20-30種類もあるお節料理のうち、代表的な祝い肴三品 (黒豆、数の子、田作り) とお餅が揃えばおせちの形が整うとされる。
尾頭付きの魚
中国語で「魚」の発音が「余」と同じであることから余る (食べる物とお金に困らない) という意味で正月料理に魚は欠かせない。「年年有余」という旧正月の挨拶もある。
お年玉・アンパオ (紅包)
大人から子供に
お年玉はもともと「御歳魂」と書き、正月に年神様に供える鏡餅のことを指していた。供えた後に家族に分けることで家族も福を受ける。
既婚者から独身者に
独身であれば何歳になっても貰える点が日本との大きな違い。また、少額のアンパオをたくさん用意し、親戚・友人だけだけでなく、ガードマンやゴミ収集員などにまで広く配る習慣がある。
新年の挨拶
年始回りが起源の年賀状
平安時代から始まったとされる年始回り。遠方などの理由で会えない方への新年の挨拶の手段として広まった。
年始回りの慣習が今も根付く
訪問や電話での直接的な挨拶を大切にし、シーズンカードを送る人は少ない。贈り物とアンパオを携え親戚を訪ね、食べて飲んでおしゃべりを楽しみ絆を深めるのが華人流。
参拝
初詣
元々は家長が大晦日の夜から元日の朝にかけて氏神神社にこもる慣わしであったが、元日の朝のお参りだけが残り今の初詣の原形となったとされる。
神仏、先祖にお参り
この期間、赤い提灯で真っ赤に染まる中国寺院。元旦と正月15日に参拝する人が多く、たいへん賑わう。
また、先祖の墓を訪れ、故人の好物を供えたりする。
邪気を払う獅子(ライオン)は日中共通
やや怖い顔立ちの霊獣
原型は大陸から古代日本にもたらされた獅子舞とされる。獅子が頭を噛むのは、その人についた邪気を食べてくれるためといわれている。
騒がしいほどよいライオンダンス
太鼓や銅鑼の音が邪気を払い福を招くため、ドンチャン騒がしいほどよいとされる。高さ1-2mの鉄柱の上を飛び移りながら踊るライオンダンスもあり、獅子舞よりアクロバティック。
正月期間の習わし
七日正月に七草粥
早春にいち早く芽吹く七草は邪気を払うとされ、一年の無病息災を祈り、江戸時代から食するようになった。
旧正月九日は福建正月と称される
福建系の華人にとって元旦より重要な旧正月の9日目。この日も盛大に祝うことから、福建系華人の多いマレーシアでは旧正月8日目の夜から9日目にかけても爆竹や花火が派手に上がる。
1月15日
小正月
社寺でお焚き上げが行われ、門松、正月飾り、お守り、お札を焼納する。地域で行うものは「どんど焼き」「左義長」などと呼ばれる。
元宵節-家族で食卓を囲む-
旧暦新年の最初の満月を迎え、晩御飯と甘いお団子(湯圓)を食べながら一家団らんの時間を過ごす。この日はChap Goh Meh、チャイニーズバレンタインデーとも呼ばれ、縁結びの行事も行われる。
マレーシアの旧正月については、バックナンバー2021年2月号でも紹介していますのでご覧ください。
2023年が皆さんにとって良い年となりますように!
今月の写真
<新年会でライオンダンスを見よう!>
ライオンダンスとは太鼓やシンバルのリズムに合わせてライオンが踊る威勢のよいダンス。中国の獅子舞といえるもので招福駆邪として演じられる。
写真のライオンの胴幕の中では、一人が頭部と前足、もう一人が背中と後ろ足を担当し、密かにサインを出し合いながら息の合った動きを披露する。ライオンの顔もよくできていて、大きな目をパチパチさせる姿は愛くるしく、顔のパーツを動かしながら様々な表情を見せてくれる。
新年の風物詩として大人気のライオンダンスであるが、じつは年中活躍の場がある。ライオンダンスを派遣する企業が多数あり、オフィスビル、ホーカーセンター、個人宅など依頼に応じて演じてくれるのだ。現にプトラジャヤのIOIモールが増築オープンした際にも、IOI (アイオーアイ) にちなみ101匹のライオンが集結し、オープニングを大いに盛り上げていた。
今年のKL日本人会新年会にはこのライオンが2匹やって来る。15時45分から16時15分までの30分間だけ館内に出没するライオンさんに、新年の幸運を呼び込んでもらい邪気を払ってもらいましょう。
多くの会員さんに来場いただきたい。
JICAだより
<草の根技術協力 パートナー型 「地域コミュニティの安心と安全向上のための災害リスク理解に基づく防災力強化プロジェクト」>
プロジェクト・マネージャー 泉貴子
東北大学災害科学国際研究所 (IRIDeS) は、2018年6月よりスランゴール州、マレーシア工科大学マレーシア日本国際工科院 (MJIIT) とともに、草の根技術協力事業「地域コミュニティの安心と安全向上のための災害リスク理解に基づく防災力強化プロジェクト」を開始しました。本稿では、当プロジェクトの活動について紹介させていただきます。
東南アジアでは、インドネシアやフィリピンなどが特に自然災害が多い国々として知られています。日本も毎年様々な自然災害に見舞われ、これまでの経験から「防災」に対する意識が高く、将来起こりえる自然災害のリスクを減らすために、防潮堤・ダム・早期警報・ハザードマップなど様々な防災対策がとられています。こうして、自然災害が発生した場合も、できるだけ被害を少なくとどめることが可能となります。
さらに、マレーシアも毎年のように洪水や地滑りの被害にあっています。当プロジェクトは、マレーシアで特に洪水や地滑り被害が大きいスランゴール州の4つの地域を対象として、住民主体の防災活動ができるように支援することを目的としています。
当プロジェクトは以下の3つのフェーズからできてきます。現在までに、フェーズ2までの活動が終了しました。
- 自然災害リスクを理解する
- 州政府・自治体職員・コミュニティリーダーのための防災研修を実施し、彼らが地元住民へ自然災害リスクや防災についてワークショップを開催する
- 4つの対象地域にて、住民が主体となって防災活動の企画・実施する
1) 自然災害リスクを理解する
防災対策の第一歩は、我々が住んでいる地域の自然災害リスクを理解することです。そうすることにより、適切な防災対策を企画することができます。また、過去の自然災害による被害に関するデータ、開発状況などを参考にして、シミュレーションやモデリングなどの最新技術を用いながら、将来の自然災害のリスクを予測することも可能です。このようにデータに基づいてできるだけ正確な自然災害リスクを予測し、それに見合った防災対策を考えることがとても重要になってきます。この段階では、対象地域にしぼって洪水と地滑りの災害リスクを様々なデータを用いて、分析し、その結果を「リスク報告書」として発表しました。
2)州政府・自治体職員・コミュニティリーダーのための防災研修を実施し、彼らが地元住民へ自然災害リスクや防災についてワークショップを開催する
まずは、州政府の防災課職員を対象に、防災に関するトレーナーとなるための研修を行い、その後、彼らが自治体職員に対して研修を実施しました。さらに、自治体のトレーナーがコミュニティリーダーへの研修を実施することにより、州政府→自治体→コミュニティリーダーの3段階でトレーナーが育つことになります。さらに、最後はコミュニティリーダーによる地元住民へのワークショップが開催され、住民が彼らのリーダーから防災について学ぶことができました。
3)4つの対象地域にて、住民が主体となって防災活動の企画・実施する
2023年からは、各対象地域において、住民が防災活動を企画し、実施するといった活動が始まります。各地域のリスクを最も理解しているのは、地域に住む人たちですから、彼らの知見や経験をもとに、彼らが主体となって防災活動を提案し、実施します。その後、最終的にはマレーシアの全ての州政府の方々に今回のプロジェクトの結果を報告し、この経験が少しでもほかの州の参考になるように、このプロジェクトを通して学んだことを共有する予定です。
気候変動などの影響により、様々な災害リスクが増加しています。そのようなリスクに備えるためには、まず災害リスクを理解することが不可欠です。日本では、「自助」「共助」「公助」という言葉があります。「公助」に頼るだけでなく、我々ひとりひとりや近隣でできることを考え、実行し、将来に備える「自助」「共助」がとても重要です。日本とマレーシアは防災に関してもお互いの国から学べることがたくさんあります。これからも二国間の交流を通して、将来のあらゆる災害に備え、災害につよいまちづくりの実現を目指していきます。
詳しくは、本プロジェクトのウェブサイトをご覧ください。
https://jppsedar.net.my/
<大根餅 (キャロットケーキ) >
料理講習会講師 ちはる
日本でも食べられている広東料理の一つ「大根餅」。マレーシアではキャロットケーキと呼んだりする。大根のことをホワイトキャロットとも言うので一部省略されてキャロットケーキとなるようだ。
マレーシアにはChai Tow Kway (菜头粿) Fried Radish Cakeと呼ばれる、大根餅を野菜とソースで炒めあえる料理があり、主に屋台で売られている。本式は大根のすりおろしやスライスから作る生地を一時間ほど蒸すという手間がかかるものなので、今回はフライパンで焼くレシピを考えてみた。出来上がりの柔らかさは蒸しより劣るが、手軽にマレーシア料理を楽しむことができるので、ぜひ挑戦してみよう!
●材料 4皿分
(24㎝のフライパン2枚分)
- 大根 (千切り) 250g
- 乾燥小エビ 50g
- 米粉 230g
- 水 200CC
乾燥小エビ (ローカル食材)
うま味がアップする万能食材で、水に浸けてから使うタイプの干しエビ
*ティックソース
とろみのある真っ黒なソースでクッキングキャラメルとも呼ぶ。少し甘みがあり料理にコクを出す。ドライワンタンミーの黒さもこのソースの色である。
*作り方
①乾燥小エビを水に5分浸け、柔らかくなったら粗く切る
②大根を千切りにし、塩2つまみをふったら混ぜて5分置く
③大根の水分をよく絞り、①の小エビと米粉、水を入れてかき混ぜる
④直径24cmのフライパンに油をひき、③の生地を半量広げる (2cmぐらいの厚さになる)
⑤弱めの中火で3分焼いてひっくり返し、蓋をして弱火で10分焼く
⑥粗熱が取れたら3~4cm角に切り分ける。和風味で食べたい場合はポン酢などをつけてどうぞ!
●マレーシア風の味付け●
※材料
- にんにくペースト 少々
- 生姜ペースト 少々
- もやし 100g
- ニラ 100g 5cm幅カット
- 生赤唐辛子 (お好みで)
1本、3cmカット
※ソース
- ローカル醤油 大さじ1
- オイスターソース 中さじ1
- ティックソース* 中さじ1
- 白胡椒 少々
- 砂糖 小さじ1/3
- 水 大さじ2~
⑦フライパンに油をひきニンニク&生姜ペーストを入れて10秒ほど炒める。切った大根餅とソース、水を入れ軽く混ぜ、炒める
⑧野菜を加えて強火で15秒ほど炒めたら出来上がり! (野菜は余熱で火が通るので早めに火を止める)
今月の漢方
<五味:甘、鹹、辛、苦、酸 その二>
国際中医薬膳師/中医実習生 坪井良和
中医学では、甘味、塩味 (鹹)、辛味、苦味、酸味の五味のバランスをとることが健康的な食生活の基礎にあたると考えられていて、これは漢方や薬膳の基本理論にもなっている。
前回は甘味と辛味について話したので、今回は塩味、苦味、酸味について。
塩分は生命活動に欠かせない成分であり、多くの調味料にも含まれる。また日本人がとりわけ多く取る海藻類や貝類にはもともと含まれている食味でもある。塩分は「腎」との関係が深く、例えば、ナマコやカキ、アワビは腎精を養う滋養強壮の食材として重宝されてきた。また、塩味は体内にたまって固くなった排泄物を柔らかくして排出を促す働きがあるとされ、便秘の解消や、できものやしこり、現代では甲状腺疾病に処方されることがある。中国大陸の沿岸部と内陸砂漠地帯で、甲状腺障害の発生率が違うことに、かの地の先人が早くから注目し、そこに塩味の海産物、なかでも海藻類の摂取率との因果関係を認めていたのが驚きだ。 (図は甲状腺と海藻)
「心」と関係の深い苦味。苦味には、体内の余分な水分を取り除き、柔らかくなりすぎたものを固形化する効果があり、下痢やむくみ、湿疹などの治療につかわれる。例えば、オウバク (黄檗/黄柏) は黄色く、とても苦い薬材で、昔から「正露丸」をはじめとする和漢整腸剤の主成分として有名だ。大腸にたまった水分の再吸収と、尿としての排出を促すことで便を固形化し、下痢をとめる作用があるとされている。 (写真はオウバク)
「肝」に効きやすい酸味には、収斂 (引き締め) 作用がある。肝には血をためておく機能と、体内の気の流れを発散させる機能があるが、月経や妊娠、加齢などで血や体内水分の不足状態になると、気の発散作用が過剰になり、のぼせやイライラの症状が出ることがある。そんなときには柑橘類の香りや酸味を取ることで症状が緩和できる。また、マレーシアで、捻挫や打撲で中医もしくは整骨医にかかると、たいてい「酸っぱいものと体を冷やすもの (例:果物や生野菜、ビールや冷たい飲み物など) は食べないように」と忠告されるが、これは、血流をスムーズに保って患部の早期回復を図るためであろう。(写真は現地接骨院の注意書き)
普段何気なく取っている食事について「どんな味のものが多いか」を振り返り、五味の特徴と照らし合わせてみると、今まで気づかなかった自分の体質に気づくことがある。この体質は、東洋医学において医師が治療方法を選択する大事な指標となっている。例えば、同じ風邪でも体質によって、熱の症状が出やすい人、おなかの症状が出やすい人などの違いがあるので、中医師はその経過を予測して治療方法を選択する。中医師にかかると、ふだんの食生活について細かく聞かれるのはそのためだ。
クリスマス会の開催報告
12月3日 (土) に日本人会会館でクリスマス会を開催し、600名弱の会員さんにご来場いただいた。コロナ禍では、ぬりえイベントを実施してきたが、今年は3年ぶりに会館での開催となり、ステージパフォーマンスや作品作りなど楽しんでいただくことができた。 ご参加いただいた皆さん、当日ボランティアとしてお手伝いいただいた帝京マレーシア日本語学院の学生さん、ありがとうございました。
スライム作り
食紅を使ってカラフルなスライムが完成
プラ板工作 手作りアクセサリー
名前を入れたり自由にアレンジ
クリスマスカード作り
完成したカードは誰に送るのかな?
クッキーデコ
カラーアイシングとトッピングでカラフルに
砂絵
ぼかしを入れたり濃淡を付ける上級者も
竹とんぼ
色付けした後は外で飛ばして遊んだよ!
ミュージックアンサンブル同好会
ジュニアミュージックサークル部
キッズヒップホップ同好会
杖道・居合道同好会
オカリナ同好会
邦楽演奏同好会
太極拳部
バラードバンドサークル同好会
サンタクロース現る!
ポップコーン無料配布
フォトスポット
砂絵に熱中
「在マ歴がまだ浅いので、こうしたイベントはとてもありがたく、子どもたちも大喜びだった。日本人会にいると海外にいることを忘れてしまうようだった。少し体を動かせる室内ゲーム等もあるといいと思う」
プラ板の手作りアクセサリーに挑戦
いくつか用意されているデザインの中から、すみっコぐらしとピカチューを選択。
色鉛筆で好きな色を入れた後、オーブントースターで3秒温め、完成!
参加型のお楽しみが色々ありワクワク!
「自分で作成したものを頂くことができたのが嬉しかった。普段なかなか遊ぶ機会のない竹とんぼを自分でデコレーションして、持ち帰れたのも良い記念になったし、帰宅後、広い場所でも飛ばして遊んでみた。また楽しいイベントに家族で参加したい」
はぐくみ会の活動報告
<クリスマス会 サンタさんと写真をとろう>
12月14日 (水) のはぐくみ会では10名のお子さんのご参加があり、サンタさんと一緒にクリスマスの雰囲気を楽しんだ。
クリスマスの絵本を読み終えたとき、鈴の音とともにサンタさんが登場し、みんなびっくり!
クリスマスの音楽でダンスを踊ったり、一人ずつプレゼントをもらったり、最後は一緒に写真をとって楽しく過ごすことができた。
はぐくみ会は・・・
お子様と季節の行事や手遊び・歌などで楽しく過ごし、お母さん同士の交流の場にもなっている。ご家族そろっての参加や妊婦さんだけの参加も可能で、妊婦さんは経験談を聞いたり疑問に思っていることを話したりできる。
参加方法 :
当日始まる前に事務局窓口にて参加チケットを購入
(事前申し込みは不要)
次回活動日 (予定) :
2023年1月11日 (水) お正月あそび
2023年1月25日 (水) 節分
詳細はこちら
サンタさんからのクリスマスプレゼント♪
サンタさんと楽しくダンス
サンタさんと記念撮影
第28回 新年会のご案内 (会員限定)
日時:2023年 1月7日 (土) 16:00~20:00
場所:KL日本人会会館
令和五年の新年会は、賑々しいライオンダンスで始まり、鏡開き・乾杯と続きます。子どもたちが楽しめるヨーヨー釣りや射的、もちつき体験 (大人も可)、部同好会の発表、新春福引があり、屋台も少し駐車場に並びます。会員の皆さまのご来場を心よりお待ちしています。
なお当日の駐車場は、屋台などで一部使用することもあり開放できるスペースはかなり限られています。お乗り合わせや公共交通機関でのご来館をお願いします。
プログラムなどの詳細はこちらからご確認ください。
新年会実行委員会
えっ!マレーシア <デジタルチケット>
IT・デジタルシステムは日本よりかなり進んでいるマレーシア。初めてそれを実感したのは4年前のこと。イポー駅でKLへ戻る列車を待っていると、隣に座る初老の夫人に声をかけられた。自分のスマホ画面の数字が見えにくいので、列車の座席番号を確認してほしいということだった。当時、日本で高齢者の携帯と言えばガラケーが主流だったので、スマホを扱う彼女の姿には大変驚いた。そして更にデジタルチケットを利用しているなんて。その時の私はスマホを使ってはいたが、列車チケットは紙だった。
車内検札の為デジタルチケットを見せる乗客
今年の9月にイポーへ行った時も、私はKLセントラルでチケットを買い、紙のチケットを受け取った。しかし、当日紙チケットで改札を通っているのは友だちと私ぐらい。車内検札もみなさん、スマホをかざしていた。完全に出遅れている。
改札での検札もスマホで
そんな私もブキジャリで開催された『ビリーアイリッシュ』のライブチケットは、ネットで購入したので、QRコードのデジタルチケットだった。以前一度だけ、日本の美術館でデジタルチケットを利用した経験はあったが、紙チケット世代の私は、本当にライブ会場に入れるのかドキドキしっぱなしであった。もちろんそれは杞憂に過ぎなかったが…。ライブ当日、紙チケットを持っている人をたった一人だけ見つけた。すごく親近感を覚える自分に笑えた。
現代人の必須アイテムのスマホ。いろいろな手続きもスマホで行う時代。はい、次回のイポーへの旅はネットでチケットを買い、悠然とデジタルチケットで行くことにする。
ところで、先程のビリーアイリッシュのコンサート。スマホ撮影はすべてフリー。それにも驚いたが、それ以上に驚いたのが、ヒジャブの女性たちが歓声を上げてノリに乗る光景であった。それはまさに『えっ!マレーシア』だった。
JCKLニュースレター
【編集委員】
- 柳井教男(編集長)
- 熊谷敦子(副編集長)
- 松尾義裕(副編集長)
- 勝田羊奈子(編集委員)
- 澤村文江(編集委員)
- 矢内理砂子(編集委員)
- 和嶋初代(編集委員)
- 安松英子(かとれあ会)
- 久保朗子(かとれあ会)
*掲載の内容は変更が生じる場合があります。
ご意見やご感想は事務局ニュースレター担当までお願いします。