当地に3か月以上滞在する日本人は、在マレーシア日本国大使館に「在留届」を提出することが義務づけられている。これは非常時に日本国大使館が邦人保護活動を行う際に、すべての人々に連絡を取るための原点となるものなので、必ず提出する必要がある。
在留届
旅券
マレーシアに入国する際は、旅券の有効期限の残りが6か月以上あり、更に旅券の査証欄が3頁以上あることが必要である。
当地に滞在中に旅券が失効しないよう有効期限には注意を払い、必要に応じて日本国大使館、または領事館で新旅券発行の手続きをすること。また、万が一、旅券の紛失、盗難等にあった場合は、速やかに大使館または領事館等の関係当局に届け再発行を申請する。この場合、旧旅券に記されている有効な査証は新旅券に転記されなければならないので、最寄りの出入国管理局で手続きを行う。
マレーシアでは外国人に対し旅券等の身分を保証するものを常時携帯義務を課す法令は無いが、入国管理官や警察官は、法律の規定に基づき外国人に対しその身分を証明できる書類の提出を求めることができる。この場合法的に有効なのはパスポートまたは移民局発行のIDカードである。パスポートのコピーや運転免許証の提示でも代替できる場合が多いが、これは現場の警官や管理官の簡便法としてほぼ慣習化しているもので、法的には効力がない。
査証
マレーシアに入国する日本人は両国間の協定により査証なしで90日を期限として滞在できる。但し、就労、調査研究活動、取材活動等については入国前に査証を取得する必要がある。入国時点で入国管理官に旅券を提示、入国管理官が押印して旅券が所持人に返却されるが、押印を必ず確認することが必要である。複数の旅券が提示された場合、係官が押印を忘れることがあり、この場合は出国時点で不法入国とみなされることがある。
また、滞在許可期間が正しく記入されているかも確認することが大切で、この許可期間を超えて滞在すると不法滞在となり処罰の対象となるので注意が必要である。なお、許可期間を超えて滞在する場合は最寄りの入国管理局に出頭して滞在許可延長を申請する必要がある。東マレーシアのサバ、サラワクは独自の出入国管理を行っているので、半島マレーシアと東マレーシアの間の往来に際しては、旅券の提示を求められ出入国審査を受けることが必要である。
在外選挙
在外選挙人名簿に登録され、「在外選挙人証」を所持している人は「在外公館投票」、日本の関係する選挙管理委員会あてに行う「郵便等投票」、一時帰国の際等の「日本国内における投票」のいずれかの方法により投票できることになっているが、いずれも「在外選挙人証」を所持していることが必要である。
登録については、「在マレーシア日本国大使館」で問い合わせる。在マレーシア日本国大使館ホームページに、旅券、査証、生活安全などの詳しい情報が記載されている。